LASTING the SIRENS

ホーム 小説のページ プロフィールなど 映像コンテンツ SPコンテンツ リンクについて

チャプター15 崩壊

- 崩壊 -



「悪く思うな…嵐。」

「アンタってヤツは…ったく一瞬でも気を許した俺がバカだったぜ。」

ほんの一瞬でも、最近の京極とはいい感じに付き合えていると思った自分を殴り倒してやりたい。
まさかこんな土壇場で掌を返したように裏切られるとは…右京よりもまず、この男を仕留めてやろうか…この危機的状況を乗り越えることができれば、の話だけど。

「ムショに入ったことのないお前には、俺の苦しみなど解るまい。何か言い残すことはないか?あの世で美波ちゃんに会ったら、宜しく伝えておいてくれ。」

美波に会ったら…か……いや、俺はまだ死ねない。響子にもう一度、会って叱ってやらないと。俺が死んだと思って右京との結婚を決めたことを。

「断る。アンタが直接、美波に会ってくりゃーいいじゃねぇか。あの世なら喜んで送り届けてやるからさ。」

「京極。御託はいい…さっさと殺れ。」

右京が少し苛立った様子で言い放つ。
さっきまで紳士ぶってた割には、いとも簡単にメッキが剥がれてやがる。
こんなヤツに響子が捕まっていたなんて思うと、やはり響子のことが不憫でならない。死ねない…やっぱりこのまま、ここで死ぬ訳にはいかない。
だが、京極を撃っても、後ろにいる綾乃が人質にとられている状況に変わりはない。
どうすれば、綾乃を救って響子も救える?

──考えろ……考えるんだ、俺。

「そういうことだ。悪いな、嵐。……いい夢見ろよ。」

Bang!!

「なっ!? 京極!貴様っ!!」

綾乃の傍に立っていた木偶の坊が額に1p四方の風穴を開けて倒れてゆく。
その瞬間、全員が同時に銃を抜いた。

「京極、貴様どういうつもりだ…?」

右京の銃口は京極と俺、二人を捉えていた──俺達の目前にあるのはクロームメッキのように輝く2丁拳銃だった。

「どうもこうもねぇよ。俺はお前みたいな陰気臭い男が嫌いでね…ただ言う通りにしたくなかっただけさ。」

そうは言っているが、京極はハナから右京側に付くつもりはなかったように思える。
俺に銃を向けてからのちょっとした与太話…あの無駄な時間は明らかに京極が意図して作り出したとしか思えない。京極は常にクールに徹している…いくら相手が俺だろうと、あんな無駄な時間はあり得ない。
以前、京極が話していたのを思い出した。銃を向けてからトリガーを引くまでに時間が経過すればするほど、迷いや躊躇いが生まれる。暗殺者として、そういった一瞬の迷いが命取りとなり、その躊躇いが後に国家をも滅ぼしてしまう敵を逃してしまう結果に繋がるということを。
つまり、あのとき京極はハナから俺を敵とは見なしていなかったということになる。

「綾乃!今のうちに響子のところへ!」

「うん!」

木偶の坊が握りしめていた45口径マグナムを、慣れない左手で奪い取って綾乃は奥の部屋へと駆けていく。

「J!! 何をしてる!! 女がそっちに行ったぞ!殺せ!!」

「仁…女の心配よりも、テメェの心配をしたほうがいいんじゃないか?2対1だぜ。」

京極が苛立ちが隠せなくなってきた右京を更に煽る。

「うるせぇよ…貴様ら雑魚が1匹だろうが2匹だろうが、変わりねぇんだよ。」

「つーか、こんだけ散々俺らを振り回しておいて、手駒はJの変態野郎とそこで寝てる木偶の坊だけなのか?アンタ、やっぱオトモダチ少ないんだね。」

「無能が大勢いるJACKALよりはマシだと思うがね。少数精鋭と言ってもらいたいものだな。それに……」

 

 

 

──お姉ちゃん…今行くから!

長く真っ直ぐ伸びた通路…そこにはいくつものパイプが走っており、通路の半分を占める配電盤が飛び出ている。排気口からは時折、蒸気のようなものが漏れ出して、通路の視界を妨げていた。
この通路はどこまで続いているのだろう。駆け抜ける景色はずっと同じだ。

Bang!!

パイプに弾かれた銃弾が金属音を奏でる。

「お前みたいな雑魚が相手なのは気に入らねぇけど、これも命令だ、仕方ねぇ。ここから先は通さねぇよ〜。」

ショットガンとハンドガンを両手に携えたJの影が蒸気の奥で不気味に揺らめいている。

「さぁて、どうやって死にたい?何発も撃ち抜かれて悶え死ぬコースか、脳天に一発で即死コースか。」

「失敗作が偉そうに言うわね。消えるのは自然の摂理に逆らってるアンタのほうよ。」

配電盤の陰に身を隠し、反撃の機会を窺う。

Dang!!

さっきよりも鈍く重い銃声が背後で響く…と同時に、その放たれた弾が貫いたと思われるパイプから、勢いよく気体が噴き出す噴射音が聞こえる。
きっと威力からして、ショットガンのほうを使用したのだろう。

「隠れてないで、出てこいよぉ…そんなカクレンボしてても、すぐに見つかっちゃうぜぇ〜?」

──一発で仕留めるしかない

 

 

「な…に……?」

俺たちが歩いてきた入口側の通路から、足音がする──カツカツと歯切れのいい音が。

「……う、ウソだろ…お前、どうして……。」

目を疑った。
通路の奥から俺達の前に姿を現したのは、俺たちがよく知る女だった。
さすがに冷静だった京極も、戦慄した様子で言葉を失っている。

「み…美波……だよな…?」

おっとりとした これまでの美波とは雰囲気が違い、少し棘のある感じがする──化粧のニュアンスが違うのだろうか。だが、俺たちの前に現れたこの女は間違いなく、美波 泉莉だ。

「嵐、気を付けろ。敵はクローンを作ってる奴らだ。この女がお前の知ってる美波ちゃんだとは限らない!油断するな!」

たしかに、死んだはずのJが何匹も出てきたり、死んだはずの響子が生きていたりと、おかしなことが実際に起きているコイツらの科学力を考えれば、この美波も偽者なのかもしれない。いや、今となっては本物の美波が誰なのかさえ、わからない。
でも、美波もあの時、空港の免税店で炎の中にいたはずなんだ……じゃあ、やっぱりこの女は──。

「嵐ちゃん、ごめん。空港での事件、あれはあなた達から離脱するための単なる演出。私はクローンじゃないし、嵐ちゃんと一夜を共にした私も、今ここにいる私もどちらも同じ私。」

どの美波も同じだって言われても…こんな状況で一体何を信じろっていうんだ。

「じゃあ、お嬢さん。今のお前はどっちの味方なんだ?状況的に見ると、俺たちを手助けする為に現れたような雰囲気ではないように見えるがな。」

京極は完全に警戒している。
これまでに女に何度も殺されかけた京極のことだ……俺よりも“ハナ”が効くのは間違いない。

「あーそうさ。京極、この女はな、俺の女だ!嵐、お前が泊まった部屋のベッド、あれは俺が用意したんだよ。全てはお前の気持ちを泉莉に向けさせ、信じこませる為の布石だ。ハナっから泉莉はお前のことなんて何とも思っちゃいねぇよ!」

右京はこれまでの紳士的な素振りなど見る影もないくらい、本性を剥き出して、俺たちを挑発している。よかった、クズみたいな奴で。いくら暗殺業が仕事とはいえ、こうでなきゃテロリストでもない限り本気で人を殺すのは気が引ける。

「なるほど……そういうことか。やってくれるじゃねぇか、美波。お前がスパイだったなんてな。」

「ごめんなさい……でも、私、嵐ちゃんのこと…ううん、この状況で信じてもらえる訳ないよね。嵐ちゃん、最後のお願い。私を殺して。」

美波はその場で立ち尽くし、瞳を閉じた。

「おい!泉莉!何言ってんだ!お前がJACKALに潜入したのは、そいつを殺すために立てた計画だろうが!ふざけてないで、さっさと殺れ!!」

「イヤよ!だって、右京さんは私のことなんて最初から愛してなかった…響子さんを手に入れる為に、私のことも利用しただけなんでしょ!それなのに、これ以上あなたのために働くなんて…惨めだわ……」

「仁、どうやらお前の命運も尽きたみたいだな。諦めて、連邦裁判所に出廷したらどうだ?なに、心配しなくても俺が死ぬまで付き合ってやるよ。ムショでな。嵐、ここは俺に任せろ。綾乃ちゃんが気にかかる…お前が行ってやれ!」

京極は右京との過去の因縁にケジメをつけるつもりのような気がした。裁判所に…なんて言っていたが、きっと、京極はここで右京を撃つ。そんな気がした。そして、そのケジメを邪魔するのも野暮だと思った俺は、何も触れず、京極の言葉のままに、綾乃の後を追うことにした。

「嵐ちゃん、待って!私を…私を撃ってよ!ずっと騙していたのに…」

「悪ぃけど、俺、暗殺者としては三流でさ…女を撃つほどのクールさは持ち合わせてないんだよ。もういいじゃねぇか…俺は美波と過ごした日々、悪くなかったし、偽りだったとしても楽しかったよ。ありがとな。」

美波を置いて、俺は奥の扉へと駆け出した、のと同時に、京極は右京に向かって日本刀で斬りかかる。

「……どうして、そんなこと言うの…優しくしないでよ。私だって、計画のこと、自分がスパイだってこと忘れたいくらいに楽しかったんだから…死ぬなら、あなたに撃ってほしかったのに……。」

「京極!!テメェ、俺に喧嘩売ってタダで済むと思ってんじゃねぇだろうな!!俺の計画をいつもいつもいつも!!ブチ壊しやがって!!さっさと死ね!!」

京極の斬撃を右京は拳銃の銃身で捌き、すかさず狙いを定める。弾かれた京極も素早い切り返しで、再び斬りかかる。
二人の激しい攻防を美波はただ、虚ろな瞳で眺めていた。

 

 

──綾乃、響子、無事でいてくれよ。

扉を開けて進むと、通路は異様な熱気が充満していた。その先で綾乃が柱の陰で座り込んでいる。

「綾乃!!無事か?!」

「嵐?うーん、無事だけど、ちょっと圧されてるかな。バトンタッチしてくれる?」

「ああ、あのキチガイ野郎を殺すのはもう三度目だ。一気に片付けてやるぜ!」

「おやおやぁ?主役が出てきてくれたのかぁ?嬉しいねぇ!これでめいっぱい暴れられるぜぇ!!ヒャハハハッ!!」

蒸気の奥から響き渡る不快な笑い声。
死ぬことを恐れていないのか、ただの馬鹿なのか…その笑い声がいつも命取りになってるってこと、どうして気付かないのか。
所詮は失敗作か…学習能力がなくて助かった。

「化け物がはしゃいでんじゃねぇよ…」

笑い声のする距離に合わせた位置の、天井を走るパイプに数発、銃弾を見舞う。
途端に激しく蒸気が噴き出す音が聞こえる。同時に、Jの悲鳴がした。

「あぢぃーーっ!!めっ、目がぁ!!てっ、テメェ何しやがったぁー!?」

どうやら、距離の読みは当たっていたようだ。真上から噴き出した蒸気がJの顔に吹き付けたのだろう。
しかし、顔面の大火傷で正気を失ったのか、Jはなりふり構わず銃を乱射し始めた。

「チッ…面倒な奴め。このままじゃ俺たちも蒸気の餌食になりかねない。綾乃、そのままそこで出来るだけ腰を低くしているんだ。アイツを黙らせてくる。」

拳銃とショットガン……乱射による弾痕でJが何の銃を所持しているかは把握できた。ショットガンの方はマガジンがどんな物を装着しているかで、残弾数が変わってくる。逆に拳銃の方は、確実に12発…それ以上、装填することは不可能。となれば、拳銃の残弾はそう多くないはず。ショットガンは乱射の間隔から考えて、連射のできるフルオートなどの類ではないはず。ならば、拳銃の弾が切れ、ショットガンを発射した直後にできるスキが唯一の反撃のチャンス。
とはいえ、Jほどの狙撃の腕前を持っているとなると、ショットガンといえども、次の弾を発射するまで、そう時間はかからない。反撃のチャンスは2〜3秒…その一瞬のスキに神経を集中させる。まとわりつくような蒸気の熱気に、こめかみから一筋の汗が流れ落ちる。

雫が地面に落ちた瞬間、俺は柱の陰を飛び出し、一気に奥へと駆け出した。

1……2……

蒸気の向こう側にうっすらと影が見えた…すでにショットガンを構えて射撃体制へと移っているように見えた。Jが先か、俺が先か…。噴き出す蒸気が作りあげた霧の中へと飛び込みながら、めいっぱい腕を伸ばしてトリガーを引いた。
重力に引き寄せられる衝撃を軽減する為に前転して着地し、正面を向いた。
みるみる景色が変わっていく。
視界を遮っていた蒸気はJの断末魔とともに紅へと色を染め上げていく──おそらくはJから噴き出した血飛沫が蒸気の水粒と混ざり、紅い霧になったのだろう。
あの叫びからして死んでるか、生きていてもさすがにもう反撃するチカラは残ってないだろうが、念のためJの様子を確認しに紅い霧の中を進んだ。

──あー気持ち悪ぃ。顔に触れるこの細かい水滴全部、Jの血液なんだよな…吸い込んだら吐くわ、マジで。

ドン──

鈍い音がした。

 

 

 

 

 

その頃、京極と右京は未だ拮抗した攻防を続けていた。

「右京、お前やるじゃねぇか…ただのチキン野郎だと思っていたが、地獄を生き抜いてきた俺とここまで張り合えるとはな。」

「うるせぇ!!地獄を見たのはテメェだけじゃねぇんだよ!泉莉!テメェもそこでボケッと見てねぇで、さっさとコイツを殺せ!!どいつもこいつも使えねぇな!!オイ!!」

右京は完全にトランス状態だった。怒りや憎しみでアドレナリンが全身から出まくっているのか、肉体的にもドーピングを打ったような異常な強さを見せている。
このままでは、消耗戦は必至…となると、ノーマルの俺の方が長引くほどに不利。そろそろケリを付けなければ。

Bang !! ──

──なにっ!?

「ご、ごめん…なさい…右京さん……うっ、うっ…私、やっぱり生きてても死んでるのと変わらない。あなたに見捨てられた日から、ずっと……」

涙をボロボロと溢しながら美波ちゃんは銃を構えて震えていた。

「きっ、貴様ぁ!!なんで俺を撃つんだよ!!ク、クソがぁっ!!!」

右京は吐血した後のように大量の血を口から垂れ流している。
美波ちゃんに右胸を撃たれたようだ。 二人の間にどういう愛憎があるのかはわからないが、今ここで右京を仕留めなければ、コイツはきっとまた生き延びて、憎しみの連鎖が生まれる。
もう、そんなのはたくさんだ。美波ちゃんには悪いが、俺は右京を仕留める!

美波ちゃんに気を取られている右京へと一気に駆け出し、俺は前傾姿勢からの強烈な突きを右京の胸の中心に打ち込み、そのまま重心を乗せた勢いで刀をさらに前へと押し出した。
油断していた右京の体はその猛烈な衝撃に耐える間もなく、後方へと吹っ飛び壁に刀ごと打ち付けられた。

「…ガッ…ごぼっ…きょ、京極……て、めぇ……」

「悪く思うな。不意打ちは好むところではないが、今のイッてるお前を仕留めるにはまたとない好機だったからな。だが、これで5年前のNYセントラルパークでの綾部を殺そうとしたお前の不意打ちとチャラだ。」

「…………」

話している間に息絶えたか。
そりゃそうか…万が一防弾チョッキなどを着ていたとしても、心臓を貫通している。最期に俺に向けてあんな憎しみのこもった捨て台詞を吐き捨てる余力があっただけでも、たいしたものだ。

「美波ちゃん…すまないな。俺は君の元恋人を今こうして殺した。俺は女に手を出す主義ではないし、君をどうしようとも思わない。だが、君にとって俺は元恋人の仇だ。さあ、どうする?」

右京を仕留めたことで、俺の役目もようやく終わった気がした。
あとはここで美波ちゃんに殺されようが、ムショに戻って綾部だった頃の罪を償い続けて朽ち果てようが、どうでもよかった。

「京極さん…私ももう人を傷付けるのはイヤなんです。あなたに消してもらえないなら、自分でこの命を絶つしか……」

「フッ…そうか。俺はアイツみたいに優しくないからな…止めねぇよ。好きにするんだな。どうでもいいことだが、涙の流した後が黒い筋になってて悪魔みたいになってるぜ?」

「え?……フ、フフッ…慣れない濃いメイクはしないに限りますね。自分の身の振り方、もう少し考えてみます…。ありがとう、京極さん。」

「礼を言われるようなことは何もしちゃいないさ。忘れてた……俺、まだ面倒見てやらねぇとダメなヤツがいたんだった…もう行くよ。じゃあな。」

嵐だって一流の暗殺者だ。俺が面倒なんて見なくても大丈夫なのは知っていたが、なんとなく…なんとなくだが、もう少しだけ世話を焼いてやりたくなった。

──俺も甘ぇな……一緒に仕事してて甘いのが染つったか。まぁ、こんな俺も悪くない…か。

扉を開け、嵐の後を追った。

 

 

 

 

 

 

紅い霧の中でぶつかったのは、倒れていたJの遺体だった。
ゾンビみたいにまた起き上がってきても面倒だ。ここは確実に抹殺しておかなければ。
俺は銃を倒れているJの頭に向けて引き金を引こうとした。

「ヨォ……お前、自爆テロって知ってるかぁ〜い??」

──そんなバカな…!?

知っている声がしたのは正面からだった。
恐る恐る前を向くと、真下にいるはずのJが15連になった手榴弾を首からぶら下げて、壁に寄り掛かっている。

「まだいたのかよ……」

Jはたしかに真下にいる。そして目の前にもいた。

「お前、やるよねぇ。そいつで何人目?俺を殺したの。もうさ、こうでもしなきゃお前殺せないかなーなんて思ったワケ。なんかよくわかんねぇけど、お前を殺すためだけに生み出されてるからさ、俺。……ってことでぇ、とりあえず、みんなで死のうぜぇぇぇ〜ヒャハハハーッ!!!」

Jは15個の手榴弾の安全ピンが全て繋がった1本のストラップを勢いよく引き抜いて、勝ち誇った高笑いをしている。

──ウソだろ……ここまで来たのに!目の前に響子がいるってのに!!チクショウ……

<< Chapter.14 BETRAYAL | Chapter.16 ULTIMATE >>

web拍手 by FC2

このページのトップへ

チャプター12〜15のページに戻る

目次に戻る

inserted by FC2 system